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セシルバルモントの世界 [建築]

「可能性に対して常にひらかれていたい
       新しいものを見つけるために」~セシルバルモント~

オペラシティでセシルバルモントの世界を見た。

http://www.operacity.jp/ag/exh114/

セシルバルモントは今をときめく世界を代表する構造デザイナーだ。

日本では構造家は技術者だが、世界的には構造家も立派なデザイナーである。

建築は基本的に小さな部材の集積で大きなものを作り出す技術であり、それの行き着くところはアートの世界だ。

合理的な構造はとても美しい。そういう意味で、地震力に対しては重い構造よりは軽い構造が有利ではあるが、風力には弱くなってしまう。

作りたい構築物の大きさに見合った構造やバランスというものは確かに存在する。それは機能によっても変わるものかもしれないが。

自然界の観察から学んだそれらのスケッチや完成した建築物は研ぎ澄まされてとても美しい。

私は美しいものがとても好きなのだろう。

そしてアーキテクトは見えないものを視覚化する。

それを強く感じさせるすばらしい美術展であった。

毎月一つのペースで素敵なものを見てゆくことは大切なことだ。
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曼荼羅と世界 [kokoro]

曼荼羅は宇宙の調和だけではなく、世界と自分の内面の調和をも直覚的に理解させる図像だ。それによって心の安寧と癒しを得るための絵といって差し支えないと思う。

manndara.jpg

自分自身と世界のかかわり方について、その間合いをどうとりながらコミュニケーションを成立させてゆくか。子供の場合、成長してゆく過程で様々な経験をつんでそれを体得してゆくことが重要なのだろう。

Peace on Earth、その実現のためには経験の幅は広いほうが良い。そして同時に深い方が身についてゆくのだろう。
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なぜインドに行ったか [ど建築]

最近、インドからネパールを訪れた。それは自分の修行のためとも言うべき旅であった。

それらの国に行った理由は、アーユルベーダについてもっと知見を深めたかったからだ。

今の日本や世界政治の動向は間違っていることが多い。

それはあらゆる知の進化とともに、学問が細かく分類されて総合的な知をまだ現代文明は作りえていないからではないか。

アーユルベーダはインドで5000年前に生まれた総合的な人間のための健康学だ。

健康であるためには、身体だけをケアしていてはいけない。心も同時に、いやそれ以上にケアすることが大切である。

そこから、メディテーションやヨガといった数々の身体的技法が生み出された。中国の針や漢方、つぼ押しといた技術もインドから伝わったものといわれている。

そこからはじまって、人間に関するあらゆる総合的な知恵が集まったものがアーユルベーダにはあると思ったのがはじまりだ。

その中には建築や都市計画に関する知恵までが包含されている。

PICdetail m.JPG
これからは東洋の知恵にもっと学ばなければいけない。




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そして心のヒマラヤ [kokoro]

行過ぎた消費資本主義社会の歪。多く持つことが目的となってしまった心の貧しい社会。それらが我々の心を蝕み、金がなくなったらどうしよう、親しい人がいなくなったらどうしようと失なったときのひもじさや、寂しさなど心配の種を助長する。なくなることが怖くてもっと求めようとしてしまう欲望の連鎖。

物質を多く所有することは豊かなことでもなんでもない。

大きく立派な住まいを作ることは、そこに住まう人が幸せに暮らせるかどうかとはまったく無関係であろう。住まう人にあった家こそが住む人を真に幸せにする。そしてそのような住まいは住み手自ら追い求めて作り上げてゆくしか方法はないと思う。

何よりも心を豊かにすることに皆がもっと目を向けるべきだろう。自分の周りの人々や環境がどういう常態であるかということにもっと敏感である必要がある。また自分だけが幸せな状態は長く続くことはない。周囲の人や生き物たちも幸せになってこそ、それが本当に持続する。

皆が心の奥底に平和な気高い景色を見られたらどんなにすばらしいことであろうか。

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ずっと憧れていた、空の彼方に連なって聳えるヒマラヤの峰々を望む。
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抽象思考 [建築]

PICdetail c.JPG

一般的には住宅を設計する場合、生活をイメージしながら具体的に思考を進めてゆくことでプランが決まり、必要な空間が構築されてゆく。施主に対して誠実に業務を進めるためにはそれで良い。

今年始めの論点は、建築が目指しているものはそれだけではないということだ。

PICT0035.JPG

これらの画像はインドのデリーにある天文観測施設だ。物理学や数学といった抽象的思考の集積から決まってきた不思議な形態。必然性があって不要なものがそぎ落とされた形は力強い。

PICdetail.JPG

これらはけして建築を目指したのではなく、抽象的思考の必然性から産み落とされたものだ。我々が建築を構想するときはここまでの抽象化は難しい。しかし、具体的事象を抽象化して考えることで思考の飛躍が生じ、全く新しい何かが生まれる可能性は高い。

またそうして生まれた建築こそが人に感動をもたらすのではないか。

PICall.JPG

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意味を問う [建築]

今年もいろいろなことがあり、あっという間にすぎてしまった。しかしその忙中の合間にふと根本的な疑問がわいてくる。

我々は何のために住宅設計を生業としているのだろうか。そして何を志しているのか。これは何のために生きているのかという問いに等しい。それは理想とする住宅や建築は何かということにも通じている。

施主に喜ばれることはもちろんであるが、自分としても納得のいった仕事が出来上がるととても気持ちよい。そしてその記憶は何年たって振り返ってもよみがえってくるものだ。それは一つの成功体験と呼び変えても良いかもしれない。

建築の意味を一つ一つの作品に問い続けることで、独自のものがあぶりだされてくる。建築の表現的な側面はすべての音楽や文学と同様、その作者の何がしかの表現となっている。一見施主の言いなりに作っている場合ですら、その作者の個性がどこかしら入り込んでしまうものだ。

多分答えが見つかることはないのかもしれないが、それをずっと忘れずに問い続けて行きたい。

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何が大切か [建築]

ネット時代になってから、その前の時代と比べて我々にインプットされる情報は60倍と言われている。それだけ多くの情報にさらされていると、感覚がにぶってくるのも道理だろう。

これからの建築家に必要なことは、情報を取捨選択して本当に必要なことだけに限定し、そのほかをあっさり捨てることが重要だ。そのためにも自分にとって必要なことを一瞬で見抜く力が大切である。

その力は何物かに向かう強い意志によってはぐくまれてゆく。

光は体を育て、闇は心を育てるといわれるが、強い意志もその闇によって育まれてゆくものではないか。

昔の日本の住宅には陰影礼賛にも見られる光と影の部分があり、それらを含んだ天然の素材感など住まい手の情緒と意志を育む数々の仕掛けがあった。否、仕掛けというよりも住宅は有機的生命体として自然の一部であったのかもしれない。

人の心は住まいとそこに住む家族によって育まれてゆくことは間違いない。
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信頼 [建築]

建築行為は非常に高価な事業だ。ましてや個人住宅においては額は少なくてもその事業主にとっては大きな賭けとなる。

であれば最初に設計を請け負う建築家の一番必要なものは「信頼」ではないか。

信頼を得ずして何事か成さん。これはすべての事象に共通のことだと思う。
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Heal the world [kokoro]

このストレス社会にとって癒しは大切なことだ。

音楽の起源は森の中のさえずりや風の音が調和して、自然の中から生まれたハーモニーだと言われる。そしてある音楽は何よりも心地よく心に響き、荒れ果てた心の中に救いをもたらす。

優れた環境はそういった癒しの効果を持つが、自然の中でそれは顕著だ。

自然の模倣から始まった建築でもそれがいえる。

優れた建築物は天才の作り出すハーモニーと同様に癒しの効果をもつことは間違いない。

そういった建築を目指すことが、我々建築家に課せられた使命ではないのか。
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日本の建築文化 [建築]

日本建築を表現したい。その時の手法は色々あるだろう。

繊細な格子や障子に映る影の表現。屋根がちのシルエット。自然素材をあらわすこと。それらはすべて日本の伝統的建築の直訳である。

それでは日本建築の意味を表現するにはどんな方法があるか。

繊細な自然が移り変わる四季の表現。それらを映す影の表現が好きだ。

そして影のない建築や空間は奥行きが乏しく感じられる。

西洋に人たちから見る東洋の憧れの一つはその奥行き感だ。

影をしっかり取り込んだ深い建築を作りたい。

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アトリエに映る移ろいゆく影


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雨とデザイン [建築]

大雨の日にかさを飛ばされないようにしっかりとさして歩いていると、自分自身がが小さな建築になった感じがする。それも華奢なつくりの身体と木をむき出しにした日本建築がだぶって見える。

晴れた日に遠くから民家や寺院を眺めると屋根ばかりが目立って、その下の壁は影の中に埋もれた感じだ。

日本は温暖で比較的多雨な気候だ。だから全国的には屋根をしっかりと作った民家がスタンダードな家の形となる。

多雨な気候の北陸から移ってきた私にとって関東は信じられないぐらい雨が少ない。実際には違うかもしれないが、半分くらいの感覚だろう。だから華奢な屋根材が関東には多く、北陸は耐久性に優れた瓦屋根がほとんどだ。

関東で片流れのモダンデザインが多いことは偶然ではない。その稠密な都市化の進んだ敷地と雨の少なさからくるものではないか。

しかしその気候も安定したものではない。地球規模での変動は都市に集中豪雨をもたらす。

砂漠化するのは論外だが、多雨には多雨な地域のデザインがある。

自然といかに共存したデザインを生み出すか。そのためには建築地の気候風土を尊重することが第一歩だ。





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Man in the miller [kokoro]

「我々ははかない。せめて世界が意味あるものであり続けますように。」
                  
                    ~サン=テグジュペリ~

光.jpg



自分の周りの世界はリアルワールド(現実の世界)、そして我々の心の中の世界がフェイスフルワールド(真実の世界)である。

この二つの世界がうまく調和すれば、生きてゆくことがとても楽になる。

しかし、この二つがミスマッチするとつらく感じたりする。

まず心の中の世界を安寧に保つことができれば、周囲の世界が変わってゆく。

心の中が静穏無事であることは幸福に生きてゆく第一の条件だ。

そのためには自分がまず変わらねばならない。

それはMichel がいつも歌っていたことだ。



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This is it! [建築]

マイケルのThis is it!を見た。

天才の魂の叫び、それは人類の危機や生き物の大切さ、地球を守ろうとした一人の人間の壮絶な戦いの一生を余すところなく伝えていた。

たった2週間は短すぎる。もう一度見たいと思えるすばらしいコンサートフィルムである。

多くの人々がミュージシャンを目指すが、天才の域に達するのはほんの一握りだ。

その中でずっと頂点に立ち続けることの大変さ、自分との孤独な戦い。

建築を目指す私にとって大きな刺激であった。
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技を磨く [ど建築]

建築は一つの道だ。その道をずっと歩いてゆきたい。20歳の頃の私はそう思った。

がむしゃらに建築と取り組む毎日。完全自己流。でも世の中で評価されているあらゆる建築物を見に日本中を旅して歩いた。

土門拳美術館、代官山の集合住宅、宮脇の多くの住宅、世田谷美術館には毎週遊びに行ったものだ。

果てはマイヤーを見にフランクフルトへ。ポールゲッティを受注したばかりの最も油の乗り切ったリチャードマイヤーとの出会いは自分を変えた。

当時住宅作家として多くのホワイトキューブを手がけていたマイヤーだが、本当の目標は美術館であった。

なぜ美術館が目標かといえば、それそのものの存在がアートであるからだ。その道を歩き続けるためにはやはり美の探究がなければ、道に迷ってしまうことだろう。

いつまでも理想を掲げて歩み続けたいものだ。
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時間と情緒性 [建築]

すべての人に平等なものは時間である。その時間は過ごし方によって濃くも薄くも感じられるものだ。日々の大切な時間を仕事以外どこで過ごすか、その環境のあり方がとても大切だと思う。

一戸建てのよさは、より自然を身近に感じる情緒的なものにある。集合住宅では考えられない自然との距離感だ。それは都会の中の家についても設計のやり方しだいで保つことができる。

集合住宅は合理性を追求するため、その情緒的な部分を切り捨てていることになかなか気がつきにくい。これは戸建→集合住宅や集合住宅→戸建と住み替えた人にしかわかりにくい感覚だと思う。

もちろん優れた建築家の手による集合住宅は、いかに自然を感じて失われがちな情緒性を回復するかということに腐心して作られているものだ。今はなき内井の手による桜台コートビレッジや現代計画による浜田山の住宅などは何度も訪れてみたものだ。

時間と人間の感じる部分の最たる情緒性には深い関係がある。であれば建築家の目指す住宅とは自然とのつながりを人工的な環境の中でいかに回復できるかが大きなテーマだと思う。
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本物の迫力 [建築]

創造は文化に向かう一つの力だ。優れた音楽やパフォーマンスは人の心を揺さぶるような圧倒的な感動を生み出す。

複製が簡単にできる世の中でも、ライブパフォーマンスの迫力は何者にも変えがたいと思う。

翻って建築もまさにそうではないか。いかに優れた写真集でも本物に勝る感動や迫力はない。

コピーの音楽や写真だけ見て好き嫌いを評論する前に、本物を見に行くことが何よりも大切だ。そういった意味で建築を旅して回ることが建築家にとって、もっとも大切なことはいうまでもない。どんなに忙しくてもクリエイターはインプットの時間を持ちたいものだ。
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これからの住まい [建築]

同僚のデザインした展示住宅の竣工パーティーに出席した。

エコライフを体感できるという最先端の住宅は今までにない新しさを持っていると感じた。特に素材感と照明のバランスが良い。そして何より、設計者の建築に対する強い意志を感じた。今やレベルの高い建築は様々なデザイナーチームやアーティストとのコラボレーションによって出来上がるものだが、それでも設計者の意思が明確にチーム内に伝わらなければ優れたものにはなりえない。

エコはいまや当たり前。それをどう力まずに実践しながら快適に楽しく暮らせるか。そんな住宅のビルトインガレージには電気自動車がよく似合うだろう。

住宅そのものの機能は変わらないが、様々な機器や建材は地道に進歩している。そしてそれらの組み合わせとも言うべき空間設計も自然エネルギーを最大限に取り込んだとても快適なものであった。

住宅の進歩は他の技術に比して遅いとも言えるが、様々な要素技術がそろうと一気に先に進むものだ。


太陽光発電も本格普及し始めた今、住まいがどんどん変わってゆくと感じた。

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ガレージとつながった個室でゆったりとくつろぐ黒犬
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建築の意味 [建築]

無垢材とプリント物は視覚的には近いが、存在感については後者が希薄であるのに対し前者は存在そのものである。それは材が汚れたり、古びたときにはっきりとわかるものだ。

20世紀は文化の大衆化が進行した時代だ。そして、富の増大を目的とした産業資本主義がそれを後押しした。そして多くの人に好まれるマーケッティングや量産化の技術が進化を遂げた。

人口の増大が大衆化に拍車をかけ、質より量をまず必要とした。量が満たされた今、建築の素材として量産しやすいツルツルピカピカのものが良くて、古びたものやざらざらでごわごわしたものが再び見直されてきた。

我々は2×4工法を主に手がけているが、その特徴は表面をいかようにでも取り繕える壁の存在にすべてがかかっていることだ。そして最近では真っ白な壁が好まれている。その非物質的な空間は空との相性がいいようだ。だから白い壁の上部に開けられた空を見る窓が美しく見えるのはそういうことであろう。
6733777.jpg

そしてコンクリートの基礎は長い年月の石のような存在を感じさせる物質感だ。基礎は安定が一番である。だから基礎は腐朽にも強いコンクリートでなければいけない。

かつて建築家の香山は立面を基壇と胴部、頂部に分けてデザインを古典的手法によってデザインしていたが、これも一つの安定した建築を作る方法論だ。

そして屋根は勾配として空と親和させ、環境とのなじみを良くする。そういった視覚的にも感覚上意味のある配慮がこれからは重要になるのだ。

当たり前になったことの意味をもう一度考えてみること。一つ一つの部位を再考することで、新しい建築が生まれるのだろう。

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意味を成す [ど建築]

バックミンスターフラーは言う。

「金儲けがしたいのか意味を成したいのか?」

僕たちは、建築を目指したからには意味を成したいのに決まっている。

しかし、それだけを追いかけると食って行けないのが建築の世界の不条理なところだ。

フラーのなしたあらゆる仕事が現在意味を持っている。当時は早すぎてビジネスとしては成功しがたかった。「ダイマキシオンハウス」しかり。

しかし、彼の考案したスペースフレームやユニットバスは今や立派な産業として成り立っている。

意味を成すまで歯を食いしばって頑張り続けよう。

それには10年かかるか20年かかるか。

もしかしたら芽が出ないかもしれない。

それでも頑張り続けられるかどうかが分かれ目ではないのか。

夢を食って生きるのが建築家の性といったものだろう。

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空に浮かぶ飛行船にあこがれるのは私だけ?


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優れた作品 [建築]

「人生は決して楽しいばかりじゃない。それでも我々にはユーモアの心がある。我々が感じる感情が閉じ込められている隠れ家のようなものだ。」

~ROBERT DOISNEAU~

ドワノウは私が最も好きな写真家の一人だ。白黒の画像からは、ケルテスのような少し昔の作家を想像したが、意外と最近まで撮っていた人だ。

そのまなざしはどこまでもやさしさにあふれている。パリに生涯住み続けて町の風景や人々を撮ったモノクロームの暖かさに満ちた写真だ。

その写真との出会いは本当に偶然であった。システム手帳の中身を探していた私は、ありきたりの物に満足できず、自分を刺激する何かを求めていたのだろう。ブルーの地にモノクロームの小さな写真の載った素敵なインフィルを見つけた。

それがドワノウとの出会いであった。ふと間が空いた時にその写真集兼手帳を取り出して飽きずに眺めた。時にはそこにいたずら書きも加えて。

センスある人たちはその手帳の中身に必ず目をとめて素敵だとほめてくれた。本当に小さな写真なのに。

それらは今から10年ほど前に深く傷つき、孤独をかみしめていた私の心をそっと癒してくれた。

気持ちが回復した今、彼の大型写真を見てもその気持ちがよみがえってくることはない。

しかし、そのときの深く感傷的な自分のいる風景がよみがえってくる。そうやって人生は流れてゆくのだろう。

優れた作品には確実に人の心を動かす力がある。そして、その人の物の見方や世界観といったものを如実に反映するものだ。

私はそういうものや、それを生み出す人が大好きだ。そしてそういったものを作りたいといつも願っている。

「ただ見ることそれ自体が幸せそのものに感じられる日もある・・・とても豊かに感じられ、その喜びがあふれんばかりになって、誰かと分かち合いたくなるんだ」




Robert Doisneau Paris

Robert Doisneau Paris

  • 作者: Robert Doisneau
  • 出版社/メーカー: Flammarion
  • 発売日: 2005/11/15
  • メディア: ハードカバー



「すべてのものはただ等価に、静かにそこに存在するだけ」
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しごと [kokoro]

人には優しく親切でありたい。

これは普通に考えていることだ。

しかし、そのやりすぎが仇になることもある。

頼まれたことをどんどん引き受けてニッチもサッチもいかなくなる。

自分のキャパシティがわかっていれば、こんなことにはならないのかもしれない。

やればできると言われ続けた結果がこれではあまりにも情けない。

こんなときに、救いは普段のコミュニケーションだろう。

我々の周囲の人は自分と同じように優しい。

そう信じることで、少しくらい断られても何とかなるのが仕事というものであろう。


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環境負荷低減の行き着く先 [建築]

環境負荷低減の行き着く風景はどんなだろか?

多くを所有しないことで、地球に優しく生きてゆくことができる。

こんな当たり前のことをようやく大切に思う時代になった。

ヒッピハッピ万歳!
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’I will be there! [ど建築]

マイケルジャクソンのDVDを見た。1992年ごろのピークのコンサートでは、圧倒的なオーラを放って失神するファンが続出していた。

当時のマイケルは斬新な演出で、世界のトップエンタティナーとしての貫禄も十分だ。一つ一つの曲に気持ちを込めた歌い方も天才ならではの響きがあった。

ミュージシャンを目指す若者は多い。しかし成功して何万人ものコンサートをひらける人はほんの一握りの天才たちだ。

翻って、建築の世界でも世界を震撼させるような天才は、それを目指す人たちの間のほんのちょっとの人だけだ。そういう天才的な人たちの役割は、我々凡人の日々行っている建築活動にとっての灯台のような役割を果たしていると思う。

僕たちは真っ暗闇の中を自分の勘を頼りに進んでゆく船だ。一歩間違うと船を座礁させてしまうかもしれない。そういう恐怖も感じながら灯台の灯を頼りになんとか目的地にたどり着こうと慎重に進めてゆく。

目的地は人によって様々だと思うが、灯台の灯が我々を照らす限りきっとたどり着けると信じる。

GYATEI GYATEI HARASOU GYATEI BOZISOWAKA!
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満足する住まいの作り方 [建築]

皆さんはどんな住まいに住みたいと思いますか?

素敵で満足の行く住まいに、ずっと住み続けるにはどんなことを考えてゆけば良いと思いますか?

私は以下のように分析して考えています。→の後は一般的に誰がそのことを得意としているかです。



場所、周囲の環境→不動産業者

プラン(間取り)→意匠設計者

外側の見栄え→意匠設計者、エクステリアコンサルタント

内側の雰囲気→意匠設計者、インテリアコーディネーター

安心感→構造設計者と施工者

住み心地→環境設計者

使い勝手→意匠設計者

イニシャルとランニングのコスト→性能と設備設計者

これらのことを一つ一つ考えてゆく必要があります。私は、このうち2~3個でもすごく満足で、ほかがそこそこバランスの取れたものになれば十分満足して住める家になるでしょう。そして、これらの内容の一つでも不満があれば、本当に満足のゆく住まいにはなりづらいかもしれません。

また、一つの要素があまり良くない状態であったとしても、他を工夫することでその欠点をカバーすることが可能です。

もちろんすべてを満たすことはとても困難なことですが、信頼できる住まい作りのプロフェッショナルをパートナーとすればそれほど大変なことではないと思います。

例えば便利な町の中ではどうしても周囲の環境が理想とは程遠い状態でしょう。それでもプランを工夫することで十分にカバーできます。我々の提供している都市型の住宅などはその一例かもしれません。

意外と忘れられがちなことが、住み心地やランニングコストの部分です。ここを後回しにしてしまうケースが多いのですが、はじめにきちんと要求事項に加えておくことで、後々まで愛着を持って住まえる家になることは間違いありません。

一生に何度もすることのできない住まい作りだからこそ、間違いのない手順で進めたいものですよね。

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世界の作り方 [建築]

下記の本を読み始めました。少し珍しいアメリカの哲学者の本です。読んでいるうちにまた建築に燃えてみようと思いました。


世界制作の方法 (ちくま学芸文庫)

世界制作の方法 (ちくま学芸文庫)

  • 作者: ネルソン グッドマン
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2008/02/06
  • メディア: 文庫



しかしどうして世界の生き物はこんなにもかわいいのだろうか
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Architect Japan [建築]

Architect Japanを清澄白河のギャラリーで見た。会場は巨大な倉庫ビルの上階に作られたSOHOのようなとてもアーティスティックな場所だ。かつて、この近くに古いビルを利用した素敵なギャラリーがあった近くだ。

展示内容はそれぞれ師弟関係であった菊竹→伊東→SANAAまでの流れを追った内容である。

それはスカイハウス誕生の映画にはじまって、スイス連邦工科大学のSANNA設計の巨大な模型に及ぶとても貴重なものだ。

「前衛」であること。

これが人類の進化や文化形成に与える役割。複雑で難解な構成の、遊びの延長のような建築。そしてそれを大切な文化の一つとして育もうとするヨーロッパの建築芸術に対する伝統。

そういったことを考えさせてくれる、いやはや日本はやっぱり文化的な理解がまだまだ遅れていること感じさせた。
http://www.gyre-omotesando.com/

ほかの催しも見たいものだ。

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海空.JPG
今年は夏が少なくて残念です。




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日本人はモダンデザイン好き [建築]

伊勢神宮は日本の住宅の原点である。神社は神の住まいだ。そしてその古代からの研ぎ澄まされてきた神宮は日本人のすべての嗜好を集約した建築といえる。

・自然の材料を生かして、20年間の経年変化を楽しむ。

・周囲の自然(森)との調和

・過去の伝統を受け継ぎながら、生き物のように少しづつ進化する。

・ほとんど無駄のないシンプルな造形

・繰り返し立て替えることで少しづつ研ぎ澄まされた各部のプロポーションのよさ。


多くの人は天照大神を祭った内宮しか訪れないようであるが、それではあまりにももったいない。

ブルーノタウトをはじめとした多くの建築家は外宮のほうを褒め称えている。外宮の森や池の散歩は清澄の気に満ちている。

本殿は撮影禁止なので、その周りの社殿を載せます。

伊勢1.JPG
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壮心の夢 [ど建築]

今でも時々こみ上げるものがある。心の置く底でうごめく何かが。男の中にはないかそういった遺伝子が組み込まれているとしか思えない。

20世紀は戦争の世紀と言われた。

磯崎の原点は失われた廃墟であった。すべてが失われた場所から何かを構築して行くこと。ある意味それは丸でも三角でも円錐でも何でも良かった。

21世紀は文化の世紀だ。

戦争で流れるのは実際の血である。現代の都市はまるで建築の戦場のようではないか。自分が自分がと主張する建築であふれかえった醜い景観になってしまった。

地方にふえつつある廃墟はまだましだ。そこには滅びの美学がある。

文化は調和を欲して、それがうまく行かないときに流れるのは透明な涙なのではないか。

どちらもこみ上げるもの、しかし血は血を欲し心は安寧を求めてさまよう。我々に必要なのは、血ではなく知の力だ。そして現代の知は知を求めて世界中を駆け巡る。

文化の世紀における建築はずっとずっと難しい。あらゆる困難なファクターがインプットされ、それを解決するプログラムを我々は見出してゆかねばならない。

最近、「建築=アーキテクチャー」の広がりはずっと奥深いことに気づいた。情熱のありかを探り出してそれをすべて調和のために結び付けて行く。そしてみんなでこれからの理想社会を構想してゆかねばなるまい。

photo.jpg
「曲線はやさしいが、直線は厳しい。しかしどちらも大切なデザイン要素だ。それは例えるとまるで男と女、陰陽のようではないか。」T.T 高円寺にて


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設計のアプローチ [建築]

政治の世界にあきれ返ってしまった。そして酔っ払った自分の行動にもあきれ返ることが多い。世間にはいろいろなことがあふれているが、自分は建築からあまり外れてはいけないと思い返した。スイマセン。

建築構造は一つの仮説だ。そしてその仮説を実証するために、部分の実験を繰り返して確かめてゆく。

それはあくまで仮説に過ぎないが、実際の震災が起こるたびにその結果を確かめて経験が知識として蓄積されてゆく。

建築学の進歩が他の領域に比して歩みの遅いことがここでもわかると思う。

強:建築物自体はまず長く自立して存在すること。
用:できるだけ使ってもらわなければいけない。
美:愛着を持ってもらえること、心安らかな環境を作り出すこと。

物理的存在のためには上から下に重要なわけだが、精神的存在としては逆に下から上に重要であるところが意味深い。そして、用の部分は実はとてもはかないものだ。使用者や時代が変わると意味を成さなくなることも多い。

そう考えると、プランニングから入ることの多い住宅設計のプロセスはもう少し見直しても良いのではないか?

構造形式からのアプローチや環境美学的見地からのアプローチは、長く持続性がある。今までの自分の設計手法を膨らませる良いチャンスになると思う。


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「美」とはなにか [kokoro]

すぐ近所でプレハブメーカーによる住宅が完成しつつある。多分そこそこ安くて、出来合いのサイディングで覆われた普通の住宅だ。

生活をする器としては何の問題もない。有名なメーカーの作ったものだから基本的な安心感はあるのだろう。

しかし、住宅はそれでよいのか?

総額として高い買い物ではあるが、もちろんお金をかければ良いというものでもけしてない。

先日、今から10年ほど前にジニアスやハイブリッドZといった住宅のヒット作を生み出し、日本で初めてのグッドデザイン大賞の金賞を住宅で受賞した当時ミサワホームの開発責任者であった川本氏を紹介してもらった。

彼の生み出すデザインは日本的なシンプルさの中に「美」があった。そして値段にかかわらずそれを真剣に追求していた会社であった。残念ながら千代治氏や川本氏が去った後のミサワからその志を感じることはできない。高井戸にはその残滓ともいうバウハウスコレクションだけが残された。(ミサワの皆さんごめんなさい。これは私がそう感じているだけで、ほかの人のことはわかりませんよ。)

「美」はとても大切なものだ。

それがなくても人は生きていけるが、文化を生み出すことはできない。それを生み出す原動力は「美」へのあこがれであると思う。

「美」の究極は自然とその調和の中にある。

2009_0712画像0064.JPG

そしてそれはあなたの中にも必ずあるもので、そういった情緒的な価値がこれからますます大切になってゆくと思う。






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